
こんにちは。木島と申します。
今回の記事では、30年間大手D社の携帯販売ショップのマネージャーとして従事してきた私が、
MVNOとは何か?なぜ最安で利用できるのか?通信速度についてなど皆様に分かりやすくご理解いただけるようご説明いたします。
皆様はMVNOという言葉聞いたことはあるでしょうか?
近年、格安プランを提供する携帯会社が増加傾向にあるので一度は耳にしたことがあるという方もいらっしゃるかとは思います。
しかし言葉は聞いたことはあるけど「MVNO」ってそもそも何なの?と疑問に思われている方も多いかと思いますので一緒に見ていきましょう。

目次
MVNO(エムブイエヌオー)とは?
「MVNO(エムブイエヌオー)」とは、「Mobile Virtual Network Operator」の略です。
日本語では「仮想移動体通信事業者」と訳されていて、大手通信事業者(大手キャリア)から通信回線を借りて、通信サービスを提供している通信事業者を指します。
通信料が安価な「格安SIM」「格安スマホ」は、一般的にMVNOが提供しています。
しかし言葉だけだと「ん?どういうこと?」「もっと分かりやすい説明は?」と感じる方も多いかと思いますので私が皆様にすぐ理解していただけるよう画像を作成してみましたのでご覧ください。

このようにMVNOには回線設備がないので一部を大手キャリアからレンタルしているのです。

「NTTの光回線を引いていてプロバイダは別会社で契約」しているのと同じ状況ですね!
そして大手キャリアをまとめて「MNO(エムエヌオー)」とも呼ばれています。
ではなぜMVNOにすると格安プランを提供できるのか?
なぜMVNOは格安(最安)プランを提供できるの?
MVNOが格安SIMや格安スマホを提供できる仕組みはいったいどこにあるのか気になっている方も多いかと思いますが理由は・・・
MNO(キャリア)とMVNO(格安SIM)では経営にかかるコストが違うからなんですよ。
MNO(キャリア)は回線設備があるので日々快適な通信ができるように常に設備の増強がされていて、維持費と設備投資費がかかるのですが、その点MVNO(格安SIM)では回線設備そのものをレンタルしている状況なのでコストカットできるというわけです。
さらにMVNO(格安SIM提供会社)は実店舗を持っていない、もしくは実店舗があっても少ないという特徴もあります。
申し込みはWEB申し込みを主流としているため家賃や人件費などのコストもカットもできるのです。
このように経営コストを最小限に抑えられる様々な理由から、「格安」なサービス提供が可能というわけですね!

また通信速度に影響はないんですか?やっぱり大手のほうがいいんじゃないですか?という質問もすごく多いので私がお答えします。
MVNO(格安通信)の通信速度は問題ない?
確かにスマートフォンを格安会社に変更を考える際、YouTubeを見たりネットサーフィンする際の通信速度は気になるところですよね。
いくら格安(最安)でも通信が途中で切れたら困るし、ストレスが溜まってしまいますし・・・
結論から申し上げますとMVNO(格安プラン)は大手キャリアと変わりませんのでご安心ください。
MVNO(格安SIM提供会社)が提供している格安SIMや格安スマホのデータ通信速度や通信エリアは、MVNO(格安SIM提供会社)が借りているMNO(大手キャリアの)回線に依存します。
そのためdocomoやsoftbank等の大手キャリアと変わりはないのです。
ただ大手キャリアの回線を借りているからと言ってもレンタルした回線をユーザーで分け合うことになるので例えば、朝夕の通勤通学時、お昼休みなどの時間帯などは多少なりとも通信が遅くなる場合もあるので頭に入れておきましょう。
MVNO(格安プラン)のデメリットは?
通信は変わらず格安プランと謳われても、MVNO(格安プラン・格安スマホ)にデメリットはないの?と思われる方も多いかと思いますので包み隠さず説明します。
1.実店舗が少ない
前述したように、MVNOの多くが実店舗を持たず、WEB申し込みを主流としています。
ただ近年は実店舗を持つMVNO(スターモバイルのような店舗)も登場しており年々増加傾向にはありますが、実店舗が少ないとなると質問は主にメールやWebサイト上のフォームを利用することになるため細かい質問をするのが難しく、タイミングによっては回答がすぐには返ってこないこともあるのでその点がデメリットと言えるでしょう。
契約は基本的にクレジットカード
多くのMVNO(格安SIM提供会社)では、月々の料金を支払う方法がクレジットカード決済のみとなっています。
そのためクレジットカードを作成できない方は契約が難しいと言えます。
ただ口座振替で料金の支払いが可能なMVNO(格安SIM提供会社)も登場しているようなのでクレジットカードを持っていない場合やクレジットカード決済を避けたいときには、口座振替に対応したMVNO(格安SIM提供会社)を選ぶ必要があるでしょう。
キャリアメールが使用できない、または有料の場合がある
大手キャリアから格安SIMに乗り換えた場合、今まで使用していたキャリアメールは契約を解除するため基本的には使えなくなります。
ただ有料サービスとはなりますが、キャリアメールを使用できるMVNO(格安SIM提供会社)も登場しているようなので格安SIMへの乗り換えを断念していた方にとっては、待望のサービスと言えるでしょう。
LINEIDの検索ができなくなる
MVNO(格安SIM・格安スマホ)ではLINEで友達追加をする際にLINEのID検索ができないので「ふるふる」や「QRコード」での友達追加となります。
なぜかと言いますと、LINEのID検索は契約キャリアでの年齢認証が必要ですが、MVNO(格安SIM・格安スマホ)ではキャリアの年齢認証ができない仕様となっているためです。
テザリングが使えないことがある
端末によっては格安SIMでのテザリングが使えないことがあるのでデザリングを頻繁に使用している方は注意が必要です。
たとえば、iPhoneの場合はiOS12、iPhone7/7Plus以降の端末でなければ対応していません。
もしも今後もテザリングを使いたいなら、あらかじめテザリング対応機種を確認しておきましょう。
初期の設定などを契約者がおこなう必要がある
SIMが届いてからAPN設定という初期設定を契約者がおこなわなければなりません。
APNとはAccess Point Nameの略で、端末でデータ通信をするために必要な設定です。
端末と通信をつなぐポイントの役割を果たしています。
大手携帯電話会社の場合は、初めからAPNが設定されていますが、格安SIMの場合は、APNの初期設定を行わないとモバイル通信を使用することができません。
説明書が契約書類の中に同封されているので手順に沿って進めれば簡単に設定がおこなえます。
災害伝言ダイヤルを利用できない
MVNOが提供する格安SIM・格安スマホでは、災害伝言ダイヤルを利用できません。
災害伝言ダイヤルとは、NTTが提供しているサービスで、災害時に「171」に電話をかけると30秒以内の伝言を音声で残せるものですが、格安SIM・格安スマホでは災害伝言ダイヤルを利用できないので、いざというときの連絡手段を考えておくといいかもしれません。
MVNO(格安プラン) まとめ
たしかにMVNO(格安プラン・格安スマホ)には以上、私が説明したデメリットもあります。
ただ対応策を取れば、上手にカバーできるものもあるので格安でスマートフォンが使用できるというのは大きな利点ですね。
また月々の利用料金を3大キャリアよりも安価に抑えられるほか、手頃な料金でもう1台のスマートフォンを持てるのもMVNOの利点と言えるでしょう。
MVNO(格安スマホ・格安SIM)への乗り換えは私的には十分に価値があると言えるので、選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
