
こんにちは、木島と申します。
今回の記事では、30年間大手D社の携帯販売ショップのマネージャーとして従事してきた私が、ブラックリストに載ってしまいスターモバイル(格安SIM)で契約が出来なかった場合の対処法をご説明させていただきます。
みなさんの中には既に自身がブラックリストに載っているかもしれないと不安を抱えている方もいることでしょう。
今回は皆さまがその時に焦ってしまわないよう、ブラックリストの確認方法や対処法についてみていきましょう。

目次
携帯電話料金のブラックリストとは?
携帯電話の申込みをしたものの、契約ができない!となった場合
携帯電話関連の「ブラックリスト」に登録されている可能性があります。
え?ブラックリストって借金している人だけじゃないの?と思われた方も多いかと思いますが
携帯電話料金の未払いや滞納によってもブラックリストに載る場合がありますので注意が必要です。
携帯電話に関するブラックリストには主に2つの場合があり
契約できない理由はどのブラックリストに登録されているかで異なります。
ではどのような時にブラックリストに載ってしまうのか?
携帯料金を未払いの場合
まず1つ目は1999年4月以降に携帯料金を滞納したまま携帯電話の契約を解除している場合です。
滞納のままになっている場合、その事実が携帯電話キャリアの加盟する「TCA」や「TELESA」に「不払者」として登録される場合があります。
TCA(一般社団法人 電気通信事業者協会)とは
TCA(一般社団法人 電気通信事業者協会)とは、電気通信事業の健全な発展と国民の利便を確保していくことを図りつつ、電気通信事業者の共通問題を処理する団体
TELESA(一般社団法人テレコムサービス協会)とは
TELESA(一般社団法人テレコムサービス協会)とは、情報通信産業において競争市場が健全に発展し、事業全体を成長させることを目的として設立された団体
ドコモ・au・ソフトバンクなど大手キャリアと呼ばれる携帯電話会社では、過去の滞納で現在でもまだ支払われていない「不払者」について、次の情報を「共有」しています。
- 氏名
- 性別
- 生年月日
- 住所
- 契約解除前の携帯電話番号(PHS番号)
- 連絡先の電話番号
- 料金不払い状況
もし仮にDOCOMOで料金未納状態のまま契約を解除し、まだ支払いが終了していない場合、上記情報がauやソフトバンクでも共有されるため、DOCOMO以外のキャリアでも新しく契約できなくなってしまいます。
分割金を滞納している場合
2つ目は携帯端末を分割払いで契約していたのに分割代金を支払わずに滞納している場合です。
もし滞納している場合は「信用情報機関」にも「事故情報」として登録されてしまいます。
信用情報とは
クレジットや各種ローン等の契約や申し込みに関する情報のことで、過去にどのような取引があったのか、客観的な事実を登録した個人情報のことです。
- クレジットやローンなどの信用取引の契約内容
- 返済・支払状況
- 利用残高
など客観的な取引事実を登録した個人情報を保管・管理する機関を「信用情報機関」といいます。
たとえばDOCOMOなどの「d払い」など「キャリア決済」の滞納も同じ扱いとなります。
もし信用情報機関に事故情報として登録されれば、その情報が消えるまで携帯端末の分割払いの契約はできなくなるでしょう。
信用情報の確認方法
数年の間に延滞や滞納を繰り返しているなど、いわば「心当たりがある」ので審査が不安・・・
という方はあらかじめ信用情報を確認しておけば、審査に落ちた原因、もしくは審査に落ちそうかどうかを把握することが出来ます。
信用情報機関は以下3つです。
開示請求方法には、インターネット開示、郵送開示、窓口開示があり、
申請書や身分証明書が必要になります。
開示手数料は500円から1,000円ですが、ここで注意しておかなければならないのは、複数社から借り入れていた場合です。
その金融機関等がどの信用情報機関に加盟しているかわからないときには、複数の信用情報機関に開示請求をすることになりますし、もし登録情報がなかったとしても手数料は返還されませんのでご注意ください。
ではもし滞納分を支払ったとしてすぐ契約できるのか?
気になるところだと思いますのでご説明していきます。
ブラックリストが解除されるまでの期間とは?
ブラックリストに登録される期間は永遠ではなく、一定期間が経てば消えますが、
- キャリア間で共有するブラックリストの期間
- 信用情報機関のブラックリストの期間
こちらそれぞれ「期間」が異なりますので注意が必要です。
キャリア間で共有するブラックリストの期間
「TCA」や「TELESA」に登録されるブラックリストの場合、
この不払者情報は、未払の料金が完済されると削除されます。
また、携帯電話契約の契約解除から5年以内に、当該情報は削除されます。
ただし携帯電話会社各社が社内で登録しているブラックリストは、一度登録されると半永久的に解除されず
例えば、A社で携帯電話料金を滞納した場合、今後はA社やグループ会社の携帯電話の契約はできない可能性が高いのでご注意ください。
信用情報機関のブラックリストの期間
信用情報機関のブラックリストとして登録されている場合、
滞納している代金を支払っただけですぐに事故情報が削除されるわけではなく、
消えるまで「滞納を解消してから約 5年」かかってしまいます。
携帯事業者間で共有されている不払者情報とは異なり、完済しても直ちには、延滞情報は削除されませんのでより一層注意が必要です。
【延滞の事故情報が登録される期間】
信用情報機関 | 延滞に関し登録される主な情報 | いつまで載るか |
---|---|---|
CIC | ・延滞・遅延(返済日より61日以上または3ヶ月以上の延滞・遅延) ・延滞・遅延の解消 |
契約期間中および契約終了後(完済など)から5年以内 |
JICC 【キャッシングの契約】 |
延滞(元金・利息の3ヶ月以上の延滞) | 延滞解消まで |
延滞解消 | 【契約日または貸付日が2019年9月30日以前】 ⇒延滞解消後1年以内 【契約日または貸付日が2019年10月1日以降】 ⇒契約継続中+契約終了後(完済後など)から5年以内 |
|
JICC 【クレジットや金融機関等の契約】 |
・遅延(元金・手数料の返済が、約定返済日から61日以上、または3ヶ月以上遅延している状態) | 遅延解消まで |
遅延解消(支払条件変更後に3回以上正常に入金が行われた場合を含む) | 【契約日または貸付日が2019年9月30日以前の登録】 ⇒遅延解消後1年以内 【契約日または貸付日が2019年10月1日以降の登録】 ⇒契約継続中+契約終了後(完済後など)から5年以内 |
|
KSC (全国銀行協会) |
・延滞 ・延滞解消日 |
【契約または借入日が2006年10月1日以前の登録】 ⇒延滞発生日等から5年 【契約または借入日が2006年10月1日より後の登録】 ⇒延滞解消日から5年 |
携帯料金の未払いでブラックリストに載った場合の対処とは
ブラックリストに登録されていて携帯電話の契約ができなくても対処法はあります。
ではそれぞれの対処法について説明していきます。
未払い料金を支払う
料金の未払いがなくなれば不払者情報から削除されます。
そのため、すぐに通信契約を新たにしたい場合は、既に滞納している携帯料金を支払う必要があります。
もしもまだ支払っていない料金があり、契約ができないのなら、早めに支払って未払いを解消させましょう!
端末代を一括で支払う
延滞情報が信用情報に載っている場合、原則として携帯本体の分割払いはできません。
ただし現金で携帯電話本体を一括購入することはできます。
プリペイド式の携帯電話を購入する
キャリアの回線契約ができない場合でも、「プリペイド式」の携帯電話であれば購入可能です。
ただプリペイド式の携帯電話は「料金前払い」で使用することになるため、
毎月の基本使用料はかかりませんが後払いやキャリア決済などは利用できませんのでご注意ください。
まとめ
以上のとおり、
携帯電話の料金を滞納していると、不払者情報や信用情報に登録されることがありますので注意が必要です。
携帯料金が未払いでブラックリストに載っているのか、携帯端末の分割払いを滞納しているからブラックリストに載っているのか
対処法が異なるため、状況に応じた対処法を検討するとよいでしょう。
もしも携帯端末を分割払いできなくて困っている方は中古端末と格安SIMを検討してみて下さい。
